すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


阿知潟(あちがた)(岡山県倉敷市)







春くれば阿知潟の海ひとかたに 浮くてふ(いを)の名こそ惜しけれ 大江匡房(詞歌和歌集)



「おかやまの和歌」(岡山県郷土文化財団)によると、歌の大意は「春が訪れてくると、阿知潟の海一帯に桜鯛の群が浮かぶというが、季節にふさわしい名前は、いかにも愛すべき名だ」ということだが、なんだかよく分からない。

「阿知」とは、現在のJR倉敷駅を中心とした辺りに広がっていた浅い海域のこと。高梁川の沖積作用で堆積が進み、戦国大名の宇喜多秀家による新田開発以降広く開拓された。



+のマークのところが倉敷駅


 
倉敷駅前に阿知の地名が残る







JR倉敷駅前の現在の「阿知」の光景








一般的な地方都市の駅前の姿であった













幕末の歌人の平賀元義が詠んだ倉敷の歌

思ふ子に別れて行けば春の夜の月かげくらし倉敷の村 平賀元義


「暗し」と「倉敷」を掛けているが、印象に残るような歌ではない





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次は美観地区に行ってみたいです







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