すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


赤埴(奈良県宇陀市)




赤埴(あかばね)は、奈良から伊勢へ通じる伊勢本街道の関所であったようだ。

現在でも小さな集落として残っていて、江戸時代の旅籠の建物があったり、天然記念物の千本杉があって、街道マニアは好みそうだ。



「右いせ道」の道標



江戸時代の旅籠「大津屋」の建物。
現在でも住宅として使われている。



右手の山に沿って伊勢本街道は続いている。



こんな赤埴を詠んだ万葉歌


宇陀真埴の さ丹つかは そこもか人の 我を言なさむ 万葉集
大和の宇陀の真赤土の赤い色が着物についたならば、そのことで人たちが
私のことをあれこれと噂を立てるのであろうか(宇陀市ホームページ) 
 


赤埴甲区集会所の前に歌碑




この歌の内容はややこしいが、とにかく歌のキーワードは「赤」。
この辺りは水銀の産地だったのか、赤土が露出していたのかよく分からないが、古来なんらかの「赤」が関わってきたのだろう。
地名の「赤埴」の由来である。






少し坂を下ったところにある井戸杉。
これはすごい!


井戸の周りに植えられた5本の杉が融合し癒着したものといわれており、16本の支幹に分かれている。



根元に井戸の跡が残っているらしい。



上の方。

弘法大師が杉の箸を差したものが育ったという伝説がある。













いつか伊勢本街道を歩いてみたいです。






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