すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


飽等の浜(和歌山市)



和歌山市の加太の南、田倉崎の海岸のこと。
まったく開発されておらず、紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島も含め、上代のままの風景が残っている。



紀伊の国の飽等の浜の忘れ貝 我れは忘れじ年は経ぬとも 万葉集
紀国の飽等の浜の忘れ貝ではないが、私は貴女のことを忘れない




紀ノ川の河口に当たる場所に磯ノ浦という、サーフィンのメッカがあり、大阪のサーファーは波があってもなかっても、とりあえず週末は磯の浦に通ったものです。
磯ノ浦は砂浜ですが、その西側に「奥磯」と呼ばれる場所があり、そこは磯場で波がブレイクする上級者向けポイントです。
いまから思えば、奥磯のリーフこそ、この「飽等の浜」であり、荒磯の風景は古来から変わっていないと思います。
 


 網引(あびき)する 海人とか 見らむ飽の浦の 清き荒磯(ありそ)を 見に来し吾を 万葉集
この飽等の浦のきれいな荒磯を見に来た私を、人々は網引く漁師と見間違えるかも






加太から車で南下。この先行き止まり。



友ヶ島方面(その1)


友ヶ島方面(その2)


とにかく、何も開発されていません。


海をよく見ると、海女さんブームなのか、素潜りで
なにかを採っている人がいました。




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磯ノ浦から奥磯を望む





とにかく大自然がありました。





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