すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


芥火(あくたび)の里(岐阜県岐阜市)








()えに夜をのみ尽くす人ならば誰れか(ふす)べる芥火の里 平祐挙(夫木和歌抄)



「和歌の歌枕地名大辞典」ネタ。

それによると「芥火の里」は、岐阜県岐阜市芥見(あくたみ)の周辺地域のことで、「バ」行と「マ」行は通じるので「芥()」を「芥()」としたのだろうと解説されている。

「芥見」は、平安時代中期の辞書、「和名類聚抄」にも各務郡芥見として記録されており、歴史は古い。

詠み手の平祐挙は、藤原道長の家司であり、藤原道長は東美濃に荘園をもっていたことから実際に当地を訪れた可能性が高い。

それまで平野を蛇行していた長良川はこの辺りから両岸に山が迫る狭窄部に入っていく。

ただし芥見が特に景勝地であったというわけではないようだ。

「芥見」という地名から「芥火」を着想したのだろう。








■ 現地へ訪問

「和歌の歌枕地名大辞典」には『村内を郡上街道が通る』とあったので、郡上街道を通って芥見を目指した。


これが「村内を通る郡上街道」。
郡上街道は、旧中山道加納宿から現郡上郡八幡町を経て、白鳥町石徹白(しろいと)に至る街道で、長良川沿いに北上する。



旧街道らしい風景



これも



これは、「後藤家住宅」、県の登録有形文化財。
地元の有力商家の近代住宅とのこと。
(芥見一丁目48)



すぐ隣の「後藤家住宅旧郵便局舎」、同じく県の登録有形文化財。
















現地滞在時間は1分でした





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