すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
嗚呼見の浦に舟乗りすらむをとめらが玉裳の裾に潮満つらむか | 柿本人麻呂(万葉集) | |
(私訳)嗚呼見の浦で船遊びしている乙女らの着衣の裾が海水で濡れている。 |
万葉集の「嗚呼見の浦」の場所については、現在の英虞湾という説と、鳥羽市小浜海岸という説があり、それぞれもっともな解説がなされている。 どっちでもいいのだが、この間の消息はWIKIPEDIAの「阿胡行宮」の項に詳述されているのでご参考願い度し。 万葉集の詞書によると、作者の柿本人麻呂はこの伊勢志摩旅行には参加せず大和に残っていながら、旅の一行が志摩国で舟遊びしている様子を想像して歌を詠んだらしく、そんな経緯からも「嗚呼見の浦」がどこであろうと関係ないというもの。 とりあえず、伊勢志摩の観光地の鳥羽の北にある小浜を訪問した。 ![]() 小浜はとても風光明媚なところだった。 ![]() 小浜漁港 ![]() こんなかんじ ![]() 内海なので波もなく、万葉時代の乙女たちが舟遊びしたのはここら辺なのだろう。 ![]() 「貝類販売市」て書いてあったが、何もなかった。 小浜を詠んだ歌 |
音高くをばまの波ぞ聞こゆなる 貝うち寄する風は吹くらし | 斎宮貝合 |
手元に「嗚呼見の浦」のもう一つの候補地である英虞湾の写真があったので掲載 ![]() 有名な志摩観光ホテル ![]() ホテルのレストランからは英虞湾の夕日が美しく望めるらしい。 この写真は角度的に何が何だか分からない感じになってしまった。 |