すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


英遠(あお)の浦(富山県氷見市)




氷見の城ノ崎は、万葉故地「英遠の浦」の海辺から眺める風景がベストショットのようだ。
白い断崖絶壁が砂浜海岸から突き出ている岬は、氷見の観光案内に必ず登場する絶景ポイントだ。

今回、その断崖絶壁を海辺から眺めるのではなく、間違えて岬の頂上まで登ってしまった。そして岬の頂上からは、目的の「英遠の浦」は盛夏の木々の繁茂により見ることができなかった。
どうも情報が錯綜していたようだ、今回の北陸旅行の計画案の中で。



というわけで、絶景写真はなし。



そういう訳で、「英遠の浦」の傍らにある城ノ崎への登攀記となった。


城ノ崎の駐車場すぐに鳥居があった



山道を登りかけたところに案内の石碑があったが、何の石碑か忘れてしまった。



白峰社に向かって石段が続く。真夏の行程としては厳しいものがあった。



白峰社。北陸名物の雪囲いがなされていた。



白峰社からは南方向に眺望が広がっていた。
万葉故地、「有磯の海」とか「渋谷の崎」が見える。
霞んでいたので「立山」は見えなかった。



まだまだ登っていく。



木々の間から南方向の直下を見下ろす



南方向。
木に間から見える砂浜は、音に聞く「松田江の長浜」か。



そして、北方向の直下にある砂浜が「英遠の浦」。
こんな状態なので、まったく見えなかった。




城ノ崎は、中世の「阿尾城」の跡。
「英遠(あお)」は「阿尾(あお)」に通じる。
(案内の地図は『南』が上)




こんな(?)、「英遠の浦」を詠んだ万葉歌を紹介



英遠の浦に 寄する白波 いや増しに 立ちしき寄せ来 あゆをいたみかも 万葉集


城ノ崎の駐車場から山道を5mぐらい歩いたところに万葉歌碑






万葉故地の「英遠の浦」は城ノ崎の岬の北に続く海岸のこと。
その「英遠の浦」に東風が吹いて、白波が立ってきた・・・という内容。
今回、海ではなく山に登ってしまったのは、城ノ崎の登山口に万葉歌碑があったためだと思う。歌碑の撮影後に何の疑問もなく、そのまま山道を登ってしまったようだ。

















先を急ぐ旅でしたので、結局「英遠の浦」は訪問しませんでした。







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