すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


有松(名古屋市緑区)




有松といえば、名産有松絞

「鳴海より一里ばかり東にあり。細き木綿を風流に絞りて、紅藍に染めて商うなり。この市店十余軒あり。旅行の人、および諸国へ商う。」(東海道名所図会)

個人的には、染め物とかに全く興味がないのだが、有松絞は昔から有名だったようで、数首の歌が詠まれていることから、まったく捨て置くわけにもいかない。


東海道ウォーキングで有松の町を通過した際の写真が残っていた。




有松一里塚の跡


有松の連続写真











いやはや、現在では宿場町の鳴海よりも断然観光地になっていた。






■有松や有松絞を詠んだ歌


あり松の 柳しぼりの 見世にこそ しはしと人の 立ちとまりけれ 梅屋鶴寿


街道沿いに歌碑



有松や家の中なるふぢのは那 淡淡



たちならぶ 花のにしきと家ごとに かけ渡したる くくり染かな 鈴木朖


街道沿いに歌碑



立ちつづく常盤のかげを契りにて千歳もすまん有松の里 冷泉為章



上代より千世の契りや有松の 千しほ八千しほくくり染けむ 加茂季鷹



売絹小市   
枕隆低
聞説英雄   
此折旆
碧血爛斑
千載在
纈文染上
女児衣
有松
邨民粥撮
縫為業村
東即桶峡
山陽外史





歌は、有松まちづくりの会のホームページ、「有松のまち」を参考にさせていただいた。






******





ほしいもの有松絞りよ 人の身の あぶら絞りし金にかえても 東海道中膝栗毛

東海道中膝栗毛では弥次郎兵衛が、人の身の汗と油を絞って稼いだ金だとしても、有松絞は買いたいもんだと詠んでいるが、結局は手拭い分だけにカットした有松絞を買うことになった。





******





広重の東海道五十三次「鳴海宿」

WIKIPEDIAより

鳴海宿のカットで有松の商家が描かれている。
上の写真のどれかの建物だろうか。















何の感想もありません






copyright(C)2012 ゆかりの地☆探訪 〜すさまじきもの〜 all rights reserved.