すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
まれに来てあかず別れし朝川 涙ぞ袖にみをと流るゝ | 夫木和歌抄 |
芦田川は備後国を代表する一級河川で、中流域には備後国の国府(府中)があり、下流域は江戸時代に福山城が築かれ城下町が形成された。 (戦後は企業城下町) 「 え〜と、この歌の内容は、男はたまにしかやってこないが、飽きることないまま朝に帰って行き、涙が袖に 「朝川」は『朝(Morning)』として、とても使い勝手の良い歌枕だと思うが、いろいろ調べてみても備後国の芦田川はあまり歌枕として類例がないようだ。 そんな備後国の芦田川は、長年中国地方の一級河川の中で水質ワースト1らしい。 もともと中国地方の岡山県や広島県は瀬戸内気候なので雨が少なく河川の汚濁が希釈されないので、水質は悪化しがちである。(しかも降水は梅雨時や台風期に集中) と言っても、岡山広島両県には多くの一級河川がある中で芦田川が毎年ワースト1をキープできているのは、それなりの理由があるようだ。 それは、 @下流の福山市の人口が多い(中国地方で四番目)そして流域の人口密度も高い、 A鉄鋼(JFE)、電気、機械等の大規模で多様な製造業の集積、 B下水道整備率の低さ(全国の半分程度) などなど この中でも特に生活排水による水質汚濁がひどいようだ。 【現地訪問】 水質ワースト1の芦屋川 ![]() 下流から水呑大橋 「水呑」とはどういう意味があるのだろう ![]() 同じ地点から下流方面を写す ![]() 堤防上から水際に下りてきた ![]() 前日まで強い雨が降っていたせいか、水は茶色く濁っていた ![]() 多分、雨が原因で濁っているのだろう。 変な悪臭など感じなかった。 |