すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
太宰府近くの万葉故地。 現在は「阿志岐(あしき)」。 一般的な農村風景が広がっていたが、雨が降っていたし、これといって見るべきものもなかった。 ただ感想として、蘆城の蘆(アシ)について、アシはイネ科ヨシ属の多年草で河川敷などで群生しているが、アシは「悪し」に通ずることから忌み嫌われてヨシ(良し)と言い換えたりした。このためアシとヨシは同じ草のことである。(「伊勢の浜萩」も同じもの) 東京の「吉原」は「葦原」から地名が転じたもの。 何が言いたいのかというと、アシとヨシは「良し悪し」のように反対の言葉であるが、実は一体であるということで、実は地図を見ていてびっくりしたのだが、蘆城(現在は阿志岐、あしき)の隣町に吉木(よしき)があったこと。 阿志岐小学校があり、吉木小学校がある。 地名の成り立ちを知りたいが、よく分からない。 パスカルは「人間は考える 蘆城を詠んだ万葉歌を紹介 |
をみなへし 秋萩交る 蘆城の野 今日を始めて 万代に見む | 万葉集 |
玉くしげ 蘆城の川を 今日見ては 万代までに 忘れえめやも | 万葉集 |
「蘆城の景色をいつまでも見ていたい」、「いつまでも忘れない」という感じで、蘆城の風景を褒めたたえた歌になっている。 訪問当日は雨だったので、それほどの感興を覚えなかったが、往古はさぞかし素晴らしい情景だったのだろう。 蘆城の風景 ![]() ![]() 向こうに見えるのが竈門山。 ![]() これも蘆城の野と竈門山の図 ![]() 宝満川。これが万葉歌の中の「蘆城の川」なのだろう。 ![]() これも ![]() 吉木小学校。この中に万葉歌碑があるとの情報があり、行ってみたのだが。 ![]() 授業中だったのか、入りにくい雰囲気だった。 ![]() 校舎の前の植木の中に見える大きな石が万葉歌碑だと思い、遠くからこんな形で写真を撮ったのだが、自宅に帰ってから調べてみると、違うことが分かった。 最後に、阿志岐小学校の校歌を紹介 |
(一) はるかにのぞむ かまど山 宝満川の 清流に 輝く朝の 日の光 明るい子ども すこやかに 仲良し 阿志岐小学校 (二) 恵み豊かな 筑紫野よ 歴史も古く 万葉に 阿志岐の野とも 歌われて 素直な子ども 励みあう 学びや 阿志岐小学校 (三) 明るい朝の 校庭に おはよう おはよう 元気よく 学んで伸びよと 呼んでいる 働く子ども 一筋に つどいは 阿志岐小学校 |