すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


朝六つ橋(福井県福井市)




朝六つ橋は、清少納言の枕草子の橋部門で、「橋はあさむつの橋」と最初にノミネートされている由緒ある橋で、歌枕の地。



どんな橋なのかというと、


こんな橋。



こんな橋である。
北国街道が浅水川を渡っている。


朝六つ橋の名前のいわれは、
@福井の町を早朝に立てば、ちょうど明け六つ(日の出前)にこの橋を渡るという説
A西行法師がこの橋のたもとで文珠山の歌を詠んだのが朝六つの時刻だったという説
B浅水の地名から変音したという説
と、いろいろある。

ちなみに「浅水」の地名は『あそうず』と読む。また「麻生津」の字も充てられている。古くは「阿曾武津」と書かれている。




『あそうず』らしい



朝六つ橋のたもとにあった郵便局。
「麻生津」郵便局



朝六つ橋から北国街道を南に望む






朝六つ橋を詠んだ歌


ことつてんひとの心にふみたにもみぬあさむつの橋 藤原定家


浅水のあかむくことはよもあらじその如月の望月のころ 西行


朝六ツの橋は忍びて渡れども  とどろとどろと鳴くぞ侘しき 宗祗法師


朝六つや 月見の旅の 明けはなれ 松尾芭蕉



ちなみに、西行が朝六つ橋から文珠山を望んで詠んだ歌はコレ

に来て 富士とやいはん角原文殊がだけの 雪のあけぼの 西行



西行「越に来て〜」と芭蕉「朝六つや〜」が併刻
朝六つ橋のたもと












まあ、なんというか、とくに感想ありません






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