すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


熱田神宮(名古屋市熱田区)







三種の神器のひとつ、草薙の剣を祀る神社。
伊勢神宮に次ぐ格別に尊いお宮とされている。



2014年夏、会社の夏休みを利用して参詣した。



大都会、名古屋の街中にありながら、森閑とした空気が流れる。



平日だったせいか、参拝客は少なかった。外国人がけっこういた。











ところで、有史以来さまざまな歴史的場面で登場する熱田神宮であるが、歌枕というか、「熱田」の地名を詠み込んだ歌を、あまり知らない。

と言っても、文学書では歌枕の地として「熱田」の地名は紹介されている。しかしそれらの歌は、歌い手は「熱田」の地にいるが、これから向かう「鳴海」「年魚市潟」の地名、もしくは熱田神宮内の摂社や森などの固有地名(例:「中の杜」「泪川」)、近所の景勝地(例:「玉井里」「夜寒里」「松風里」)を詠み込み、歌の詞書によって「熱田」を詠んだのだなと分かるというもの。


そんな中、私が唯一知っている「熱田」の歌


西行法師が出家して東国の旅に出たとき、
夏のある日、熱田の二十五丁橋のたもとまで
来て休息をとり、歌をよんだ。


かくばかり木陰すずしき宮立ちを、誰が熱たと名づけ初めけむ 西行
んなに木陰が涼しいお宮を誰が熱田と最初に名付けたのだろうか 


するとどこから歌が返ってきた。


やよ法師、東の方へ行きながら、など西行と名告り初めけむ
 お坊さん、東の方へ向っていながら、どうして西行と最初に名付けたのか


***

この項目は下記のホームページを参照にした
神話の森ホームページ
〜歴史と民俗館〜
http://nire.main.jp/rouman/



西行は熱田神宮境内の「二十五丁橋」のたもとでこの歌を詠んだとされているが、たまたま今回の訪問で写した写真の中に写っていた。
 
手前ではなく、奥の橋。25枚の石を並べて橋を作っているらしい。











熱田神宮には樹齢数千年の楠の巨木がたくさんあるらしい。
これもすごかった。


 
 









森の中は、それはそれで良かったが、
蚊が多すぎて閉口しました。




copyright(C)2012 すさまじきもの 〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.