すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


芭蕉の辻(宮城県仙台市)





仙台の市街地にある、今となってはとても平凡な交差点。
地元人でない者にとっては、仙台の芭蕉の辻と聞くと「奥の細道」を連想してしまうが、松尾芭蕉とは関係が無いらしい。



Wikipedia「芭蕉の辻」より転記
・芭蕉の辻は、江戸時代に仙台城の城下町の中心であった十字路
・城の大手門から延びる大町通と奥州街道とが交差する辻で、町割の基点だった
・江戸時代後期の史料『仙府年中往来』によれば、芭蕉の辻を中心に歳の市が立ち、大いに賑わった
(名称の由来)
@伊達政宗の間諜として働き、恩賞として辻の四隅の建物を授かった芭蕉という名の虚無僧が住んでいた(『封内山海名蹟記』)
A芭蕉の樹が植えてあった(『封内風土記』)



・・・ということのようだ。








布を織る芭蕉の辻ぞ賑はしき 人の往来もたてぬきにして 千柳亭綾彦(錦織即休)

え〜と、
たてぬきは縦糸と抜き糸(横糸)のこと
縦糸と横糸が交わって織った芭蕉布のように、芭蕉の辻は人の往来で賑わっている、という感じかな





としの市金のまき場と思ふまで 芭蕉の辻冬枯れはなし 芳山人(仙台巡杖記)

え〜と、
芭蕉の葉は冬になると見事に枯れ果てて茎にぶら下がる「枯芭蕉」という姿になり、それは無常を表す冬の季語である。
ところが同じ芭蕉でも芭蕉の辻は年の瀬の市が繁盛していて冬枯れしていない、ということかな











■ 現地訪問

芭蕉の辻 ・・・ 仙台市青葉区大町1−4


交差点名も「芭蕉の辻」
西から東を望む



南西から北方向



北西から南東方向



南東から北西方向



「芭蕉の辻」碑



道標
「津軽 三厩迄 四十五次 百七里二十二丁 奥道中」



「江戸 日本橋迄 六十九次 九十三里 奥州街道」








 






珍しく、出張で仙台に行きました






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