すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
千鳥ヶ滝(神戸市兵庫区)
摂津名所図会ネタなのだが、よく分からない。 【千鳥瀧】 湊川の川上石井村にあり |
深山かとおもひきぬればさはあらで千鳥が瀧に汐ぞ満ちくる | 袖中抄 |
名所図会の記述内容はこれだけで、非常にあっさりしている。 歌では、滝に(?)、潮が満ちてくる(?)、とあって、釈然としないのだが。 【現地訪問】 あらかじめ地図で調べたところ、「湊川」の「上流」に「石井町」「石井橋」の地名が見え、しかも滝がありような高低差のある場所は「千鳥町」ときた。 これだ!と思って行ってみたのだが・・・・・・ ![]() 湊川の上流で、この辺りは石井川というのかな?よく分からない。 この先には烏原貯水池と立ヶ畑ダムがある。立ヶ畑ダムは明治初期に建設された重力式コンクリートダムで、ダムのマニアもうなる歴史的構造物である。 ![]() 上の写真のポイントから上流に歩いていく。 この辺りから深い木々に遮られ、道から見えなくなる。 ![]() こんな感じの高低差。 右手の道を上っていく。 ![]() 滝っぽい音が聞こえてきたので、手前の木々の間から覗いてみると、なんと滝が見えた。 けど、ベストショットではない。 ![]() この写真も、ちょっとパンチがない。 ![]() う〜ん ![]() もう少し上って、滝の上部を確認。 どうも変だなと思ったが、ちょうど雨も降ってきたので、あわてて車を停めている下流部へ帰って行った。 【後日談】 帰宅してから再度「千鳥が滝」を調べた。 「千鳥が滝」は三段に分かれていて、一番上は大したことがなく、真ん中の滝は今でも素晴らしく、下の滝は砂防工事により堰堤として整備された。 現在では真ん中の滝を指して「千鳥ヶ滝」と呼んでいる。 ・・・つまり、私が写真を撮ってきたのは一番下の、砂防堰堤であった。 う〜ん、写真を見直すと、確かに人工的なものがある。 |