すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


児の宮(千葉県成田市)








下総名勝図会ネタ





下総名勝図会から転載する。



児の宮

同所(西大須賀村)児が原といふ所にあり。尹大納言師賢の児、都より父を尋ね来り、此の所にて盗人の為に殺されしを祭りて、児の宮といふ。故に其のほとりを児が原といふ。

しら浪に浮名を流す児が原恋路に死する身とも聞かばや 宗祇(下総名勝図会)





千葉県成田市に、尹大納言師賢の子供を祀った祠がある。

尹大納言師賢とは、元弘の乱のとき、後醍醐天皇の身代わりで神輿に乗って比叡山に上る途中、鎌倉武士に捕えられ、下総国に流された公家である。

尹大納言師賢の子供が父を慕って都からやってきたが、盗人に殺されたため村人たちが祠を建てたのが「児の宮」。

そして、「児の宮」の周辺を「児が原」。

宗祇の歌は、「児が原」を詠んだものであるが、内容はさっぱり分からない。






とにかく現地へ行ってみた。


県道161号線沿いに案内板が出ていた。
(ちご)塚、児明神」と書かれていた。



写真には写していないが、完全に個人宅の庭の中にあり、しかも番犬がいて、大変だった。



「児の原」と記された石碑



文字が判別できない句碑。中に「児の原」の文字があった。



句碑か歌碑か分からないが、並んでいた。
昔は景勝地だったのかな。



祠と、由緒ありげな石碑



「児の宮」の回りの風景。
これが「児の原」だろうか。



ここは成田空港から数キロしか離れていないので、ひっきりなしに飛行機が飛んでいた。

















飛行機の通過を喜んでみていましたが、地元の人は
大変だと思いました。





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