すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ | 万葉集 | |
信濃にある千曲川ちくまがわの小石だって、あなたが踏んだ石なら 玉として拾いましょう(訳:中西進) |
今回は「千曲川」について 長野県では千曲川、新潟県に入ると信濃川。日本一長い川である。 千の数ほど曲がっている川との意味で千曲川。 「千曲川」は信濃国の歌枕の一つ。 上の万葉歌が有名で、千曲川はさざれ石の名所となった。 【千曲川の写真】 ![]() 更科の里から千曲川を眺望 遠すぎてよく分からない。 ![]() 千曲市の千曲川に架かる橋。橋の名前はなんと「万葉橋」 ![]() 千曲川万葉公園の前の千曲川 ![]() 千曲市の千曲川左岸に「千曲川万葉公園」がある。 堤防に沿って21基の歌碑が設置されている。 ![]() 公園が広すぎたのと、蜘蛛の巣だらけだったのと、狭い堤防上の路に駐車したことから、長居せずに退散した。 ![]() こんなかんじ 千曲川を詠んだ歌 |
君か代は千曲の河のさざれ石の苔のむす岩と成つくすまで | 式子内親王 |
ちくま川春ゆく水はすみにけり消えていくかの峰のしら雪 | 順徳院 |
水まさる千曲の川はわれならず 霧も深くぞたちわたりける | 源顕仲 |
さざれ石のちぢにくだけて千曲川 中の思ひの身をいかにせむ | 逍遙院 |
やどりゆく浪のいづくか千曲川 岩まで清き秋の夜の月 | 堯恵法印 |
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