すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
長光寺(滋賀県近江八幡市)
中山道の武佐宿は66番目の宿場町。 かなり地味で、なんの印象もない。 と言うか、今回初めて武佐宿の存在を知った次第。 こんな武佐で、東国へ向かう旅人が歌を残している。 |
世のうきめみつつ近江の武佐寺や広く済はん法ぞうれしき | 平重衡 |
壇ノ浦で捕らえられた平重衡が鎌倉へ護送されるときに、武佐宿の武佐寺に詣で、本堂の柱に書き付けたらしい。 また東関紀行では、 |
都いでゝいくかもあらぬ今夜だに片しきわびぬ床の秋風 | 東関紀行 | |
都を立ち出でてまだ幾日もたっていない今夜なのに、独り寝の 床に寒々と秋風が吹いてくることだ(日本古典文学全集) |
武佐寺は現在の長光寺だそうだ。 【長光寺】 ・・・ 滋賀県近江八幡市長光寺町694 ![]() 木曽街道六十六次「武佐宿」(歌川広重) (Wikipedia) ![]() 舟を二艘つなぎ、板を置いて、舟橋としている。 これも地味な内容である。 |