すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
大覚寺(京都市右京区)
Wikipedia の説明文(大覚寺)
・・・と、このように由緒のある寺院である。 嵯峨野観光で、祇王寺に参拝したところ、「大覚寺・祇王寺共通拝観券」というのが発売されていて、両方の拝観料合計800円のところ、共通券は600円とお得であったため、迷わず共通券をゲット。 祇王寺から徒歩20分程度の距離にある。 【大覚寺】 とにかく素晴らしかった!! ![]() 鎌倉時代に御宇多法王がここで院政を行ったので「嵯峨御所」と呼ばれ、のちの南北朝の「大覚寺党」につながっていく。 |
いやはや、お腹いっぱいの気分である。 さて、大覚寺ゆかりの和歌はたくさんあるが、ほとんどが「大沢池」に関するもの。まれに「名古曽滝」が詠まれている。この二つはそれぞれ個別にまとめてみる。 本ページでは西行の次の歌を紹介したい。 |
庭の岩にめたつる人もなからましかどあるさまにたてしおかねば | 西行 |
庭園の石になど注目する人もいなかっただろう。 才気の感じられる立石を金岡が始めなかったならば (和歌文学大系21) |
要は、巨勢金岡が造った石の庭園は素晴らしい!ということ。 巨勢金岡は平安時代の宮廷画家。大覚寺の造庭も巨勢金岡が手掛けたもの。とくに大沢の池の「庭湖石」は中国の洞庭湖の情景を模したもの。ただし当時に比べて大沢の池の水位が上がったため、現在では岩の先端部分が見えるだけ。 これが大沢の池。 ![]() じつはこの写真の中に「庭湖石」が見える。 ![]() <拡大写真> これが「庭湖石」。巨勢金岡が造り、西行が感動した石である。 |