すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
大物(兵庫県尼崎市)
壇ノ浦で平家を滅亡させた源義経であるが、源頼朝の側近の梶原景時の讒言により逆に追われる身となった。義経は西国での再起を期して摂津の大物の浦から船出をする。 しかしながら海上でたちまち嵐に遭遇し船は難破、義経主従はからくも和泉国に漂着し、四天王寺を経て吉野へ向かう。 現在の大物は工業地帯が海を埋め立てたため、海の気配は感じられない。 阪神電鉄大物駅周辺は住宅地と商業地が混在した街並みとなっている。 その中で、昔の大物川の跡地が緑地公園として整備されており、市民の憩いの場となっている。 |
阪神電鉄の大物駅
駅から南へ徒歩3分のところに大物主神社
平清盛が厳島神社の市杵嶋姫命を勧請して合祀したと伝えられる
本殿の横に「義経 弁慶 隠れ家跡」の石碑がある
ここはまた、謡曲「船弁慶」ゆかりの地でもある
船出までのあいだ、この地で義経と弁慶は隠れていたらしい
大物川の跡地に整備された緑地
ところで、「大物」はなんと読むのかわかりますか。
「だいもつ」です。
「兵庫県の難読地名」と「義経ゆかりの地」として知られています。
それから阪神電車の車輌基地があることから、
「阪神電車フリークたちの聖地」でもあります。
大物駅に停車する阪神電鉄5001系普通電車