すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


袋井(静岡県袋井市)






東海道五十三次「袋井」
(WIKIPEDIA)




広重の浮世絵で、袋井宿のテーマは『出茶屋』。
駕籠かきと飛脚が町はずれにある出茶屋で休憩している様子を描く。
大木があり、ばあさんが火をおこしている。
同じような構図の絵が「袋井宿場公園」にあった。


出茶屋がなくなっていて、ばあさん、やかん、大木、街道だけにモチーフを絞り込んでいる。



なんと、同じような休憩所があった。
「東海道どまん中茶屋」、無料休憩所で観光案内所。
大きな木が目印。
東海道を歩いた時に立ち寄った。
(経緯度 : 34.748987, 137.925329)



東海道のうち、江戸からも京都からも27番目の宿場町と言うことで、「どまん中」。



宿場町の建物等はほとんど保存されていなかったが、一画に「袋井宿場公園」があった。



こんなかんじ



これは本陣跡





こんな具合であるが、「東海道中膝栗毛」の中で弥次郎兵衛が袋井宿について狂歌を詠んでいる。


ここに来てゆきゝの腹やふくれけん されば布袋のふくろ井茶屋 弥次郎兵衛(東海道中膝栗毛)



袋井の茶屋のことだが、「袋井」から「布袋」を連想し、布袋の太鼓腹から「腹がふくれた」としている。














掛川の方へ歩いていくと、きれいな松並木が整備されていた。



その辺りの道端に「狂歌入東海道」の袋井の絵図。
街道と松並木があって、狂歌が添えられている。

せんべいのやうな蒲団をきせられて客のふくれる袋井のやど 狂歌入東海道

布団が煎餅みたいだったので、客は不満だという内容。












この時は、豊橋から東海道を歩いて三日目だったので、
しんどさのあまり、ほとんど覚えてません。






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