すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
元興寺(奈良市)
あんまり寺院とかに興味がないので、元興寺に対してもそれほどの思い入れがないのだが、万葉歌と絡んでいるので、訪問した次第。 訪問したというか、寺の前まで行って、写真撮って帰ったもの。 こんなかんじで訪問 東門の前をうろつき、 ![]() 写真を撮ったり、 ![]() 看板を撮ったり、 結局、中には入らなかった。 その後に北門へまわり、 ![]() こんな写真撮ったり、 ![]() 街並みを撮ったり、ぶらぶらしたり、 結局、元興寺には入らなかった。 なんで行ったのかというと、昔、元興寺のお坊さんがこんな歌を詠んでいたから。 |
白玉は 人に知らえず 知らずともよし 知らずとも 我れし知れらば 知らずともよし | 元興寺僧( 万葉集) |
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(私訳)海中にある真珠は人に知られていない。同じように私のことは人に知られていない。 知らなくてもいい。自分が自分の価値を知っていれば、世の人は知らなくてもいい 。 |
なんというか、この歌の作者は世間に認められない悔しさを歌にぶちまけている。言葉のリズムもよい。とっても印象に残る歌。 ※ 歌碑は元興寺の中にあるらしいが、入っていないので写真は無し。 この元興寺、 とても由緒があり、歴史上の存在感もあり、とっても有名な寺。 しかも世界遺産登録! 藤原氏の興福寺には負けていたが、歴史を通して奈良を代表するような寺だったそう。 もともと飛鳥時代に明日香にあった、日本最初の本格的伽藍である法興寺(飛鳥寺)が平城遷都にともなって、新築移転されたのがこの元興寺らしい。 飛鳥寺が明日香から奈良に移転したことで、「奈良の飛鳥(寺)」と呼ばれることになり、そんでこの歌、 |
ふる里の飛鳥はあれど青丹よし 奈良の明日香を見らくしよしも | 大伴坂上郎女(万葉集) |
(私訳)明日香の元興寺も良かったけど、奈良の元興寺も良いよ。 |
元興寺にはあまり興味がないが、ゆかりの歌二つはとっても良い歌である。 なお、元興寺のホームページのリンクはこれ http://www.gangoji.or.jp/ |