すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


羽黒山(岡山県倉敷市)







今回の歌枕は倉敷市にある羽黒山。


羽黒山と言えば、山形県の羽黒三山が有名で、倉敷市に羽黒山があると聞いてもピンとこない。


それは、え〜と、、、、岡山県神社庁のホームページから転載する。

【由緒】
当社の鎮座する羽黒山は、往古瀬戸内の海上に浮ぶ小さな島であったが、万治元年(1658)備中松山(高梁)の城主、水谷伊勢守勝隆公が玉島地方の干拓を行うのに際し、水谷家累世の氏神、出羽国羽黒山の出羽神社(現在の三山神社)の神霊をこの地に勧請して、当地開墾の成就を祈願し、氏神として、また土地の守護神として社殿を建立した。
(後略)

・・・とのこと。



もともと海上に小さな島があって、玉島地区の干拓事業の成就祈願のために島に出羽神社を勧請し、その山号をとって羽黒神社と称した。
そして干拓後、元の島は羽黒山と呼ばれたもの。







この羽黒山を詠んだ歌


民の戸をまもるや世々の羽黒山 かげしく海のふかきちかひに 澄月


参道の石段横に歌碑


澄月は玉島出身で、徳川中期に平安和歌四天王の1人と称された大歌人とのこと。












【現地訪問】


羽黒神社 ・・・ 倉敷市玉島中央町1−12−1


東側の参道



もとの島の山頂部分に羽黒神社が鎮座している



山頂部分に駐車場がある
ここに車で上ってくるのは大変だった。写真の右のトンネルのような部分から上がってきて、Uターンではなく、バックで左の駐車場に進んでいく



駐車場からの風景、昔は海だった



東側の参道の途中にある清瀧寺、昔は羽黒神社と一体であったが、明治時代の政策によって分離されたもの




清瀧寺を詠んだ歌


思ひいづるこころのすゑもかすむなり 清瀧でらのいにしへの春 澄月(垂雲和歌集)









駐車場から下りるのも大変だった


すごい急な角度の坂道を下りる



下から見上げた坂道
(写真ではうまく伝わりません)













予想以上に多くの人が参拝していました






copyright(C)2012 すさまじきもの〜「歌枕」ゆかりの地☆探訪〜 all rights reserved.