すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
大阪のディープサウス、泉南地域に「はこつくり」という変な地名がある。 地名の由来はいろいろあるが、ここでは割愛する。 とにかくそこから「 現在の箱作の海岸 ![]() 夏は海水浴場になっている ![]() ビーチバレーも盛ん ![]() うーん、コメントなし 「土佐日記」で採り上げられている。 (土佐の国から船で帰ってきた時のこと。難所の紀淡海峡を過ぎて和泉灘にたどり着いた) 。 黒崎の松原を経て行く。所の名は黒く、松の色は青く、磯の波は 雪のごとくに、貝の色は蘇芳に、五色にいま一色ぞ足らぬ。」 この間に、今日は箱の浦といふ所より綱手曳きて行く。かく行く 間にある人の詠める歌 |
玉くしげ箱の浦波立たぬ日は海を鏡とたれか見ざらむ | 土佐日記 |
・ ・ ・ そうか、「箱」の枕詞は「玉くしげ」だったのか 土佐日記の中の「黒崎の松原」を南海電車の車内から撮ってきた。 ![]() 「和泉名所図会」に箱作の絵図はないのだが、次の和歌が文章で紹介されている。 |
箱の浦に明け暮れ遊ぶ葦鶴の千歳の影ぞともに見ゆらん | 源重之 |