すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
心ある人に見せばや大井なる花無山の春の景色を | 西行 |
思へただ花のなからん木の本に何をかけにて我はすみけん | 西行 |
花なしの峯にすみける鶯のおのれと鳴きて春をしるらん | 西行 |
桜をこよなく愛した西行が、春の時期に「花無山」を愛でる歌を詠んだというのはパラドックスのようだが、もしかしたら、長年桜の開花を追いかけているうちに、桜に飽きたのかも知れない。 桜の時期、ニュース番組とかで、毎日どこかの満開の桜の実況中継があり、もうええって、という気分になることがあるが、それに近いかも。 |