すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


機物神社(はたものじんじゃ)(大阪府交野市)






織女(たなばた)五百(いほはた)立てて()(ぬの)の秋さり(ごろも)()れか取り見む 万葉集


神社入り口の鳥居の傍らに歌碑




機物(はたもの)神社の起源は、古代の渡来人に持ち込まれた織物技術を尊崇したとか、渡来人である(はた)氏の祖先を祀ったとか諸説がある。その後、交野ヶ原の七夕伝説に関連して、織姫を祭神とするようになり、現在では毎年七夕祭りが開催され地元で親しまれているようだ。




入り口




社殿
訪問したのは6月下旬。
七夕祭りの準備で忙しい頃だろうと思って訪問したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になったようだ。




織姫のレリーフ




これはすごい!
機織り機と織姫のゆるキャラ









中世、交野ヶ原は平安貴族たちの狩猟地だった。
彼らは猟をするとともに、この地の七夕伝説に因んだ歌を詠んでいる。



一年(ひととせ)に一夜と思へど七夕の 逢ひ見む秋の限りなき哉 紀貫之(拾遺和歌集)


機物神社境内に歌碑



狩り暮し棚機津女(たなばたつめ)に宿借らむ 天の川原に我は来にけり 在原業平(伊勢物語)















もともと七夕伝説は中国から渡来したものらしいです。
私はずっと日本固有のものと思っていました。






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