すさまじきもの 〜歌枕
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探訪〜
比井
(和歌山県日高町)
磯ちかく わかめかりほす あまの子の やどもしられず かすむ春かな
本居太平
比井若一王子神社に歌碑
この歌を読む限り、どこの浜辺でも同じような光景があるように思えるのだが、比井若一王子神社にある日高町教育委員会の説明板によると、比井の海岸を見て詠んだ歌とのことであった。
日高町文化財
史跡
本居太平の歌碑
本居太平は国学者で有名な本居宣長の養子である。太平は紀州藩主治宝公に仕えて、数々の御進講をしていたが、文化三年紀伊続風土記の編纂を命ぜられて、松阪から和歌山に移住した。
続風土記を纂修に当たって藩内の村々をくまなく歩いた。その折、比井浦に立ちよりその景色を愛でて歌った。この歌は紀伊名所図絵にのせられている。
日高町教育委員会
紀伊国名所図会の「比井浦」
(国立国会図書館)
教育委員会の説明書きの通り、紀伊国名所図会の挿図に上記の歌が掲載されていた。
え〜と、歌碑が設置されている比井若一王子神社に行ってきた。
村の鎮守社にしては由緒あり気な雰囲気であった。
石橋があって、その後ろに石段が続いている。
石段を上ると拝殿。
これは割拝殿かな?
ネットサーフィンをしていたら、日本観光振興協会のホームページ「観るナビ」で比井若一王子神社が案内されていた。
これを読むと、昔からそれなりの神社であったことが分かった。
熊野詣の海の玄関口。平安中期から熊野信仰が盛んになるとともに、海路をとった参詣者が、この地に上陸後、この鎮守社に、ある時は弊を手向け、ある時は休憩所とし、ある時は遥拝所としたのが王子社の成立と言われていることから、保元以前の鎮座と考えられる。江戸中期から比井浦回船業が盛んになるとともに、徐々に社殿、境内も整備され、やがて現在の規模になったと思われる。宝暦7年5月、本殿修理の際発掘された法華経八巻と甕(常滑焼)、銅経筒は国の重要文化財。重要文化財の公開は原則として1月1日・10月9日に限るが事前に連絡すれば見学可能。
私事ながら、比井には昔から海釣りによく行っている。
伝馬船(二人乗りのボート)を沖まで引っ張ってもらって、朝から夕方までひたすら釣りまくるという海釣り。
お世話になっているのは「さかむらイカダ」
親船を中心にロープで横に繋いで引っ張ってもらう
釣りの写真を見る限り、それほど大釣りはしていないようだ
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