すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


日間島(岡山県倉敷市)




後三条院 治暦四年一一月二一日 主基 備中国 日間島有漁船

ひましまに釣するあまやほこるらん沖べのなみもたたぬ世なれば 藤原経衡(大嘗会和歌集)




「備中国名勝図会」によると
『窪屋郡羽島村 ここに日間山といふ山有。今ヒルマと唱ふれども、是羽島なるべきしるしなり。此所、今は嶋なりし所なり。』


現在の倉敷市向山の丘陵地のこと。

歌が詠まれた治暦四年とは1068年で平安時代の中葉、この当時は海に浮かぶ島だった。



識別標高図


国土地理院標準地図


グーグルマップ
 


備中国名所考「日間嶌」

国文学研究資料館




歌の内容は、日間島の沖合は波が立たないことが漁師たちの自慢である、という感じであるが、島々に囲まれた内海なので、静かな海だったのだろう。











【現地訪問】


日間島、現在の向山のどこに行こうか悩んだが、山号が「日間山」の法輪寺という寺院が東麓にあるので行ってみた。



準別格本山 日間山 法輪寺
岡山県倉敷市羽島468



山門
インターネットの情報によると、地元では法輪寺は花見の名所らしい



かつて花見で、多人数、長時間、バーベキューで他人に迷惑を掛けて警察が出動するような騒ぎがあったようだ


訪問したのは4月8日、桜の花はほとんど散っていた



地面が花びらの絨毯になっていた



花の盛りの時期に来たら素晴らしいのだろう







源平の藤戸合戦の源氏本陣がここにあったとのこと







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