すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


姫松(大阪市住吉区)






伊勢物語117段(住吉御幸)
 

われ見ても久しくなりぬ住吉の岸の姫松幾世経ぬらむ 伊勢物語
私が前に見てからでもかなり長い年月がたっている。
この住吉の岸のみごとな松はいったい幾世をすごしてきたのだろう。
 


伊勢物語では住吉へ二回訪れている。
これは二回目、帝に随行した際に、帝に代わって詠んだもの。

特に印象に残る場面でもなく、感想もない。






【姫松駅へ訪問】

 住吉大社からチンチン電車で姫松駅まで4駅。
帝塚山や北畠の高級住宅地の中にある。


チンチン電車(天王寺行き)


チンチン電車姫松駅


姫松の交差点


バス停も姫松


南港通り、西方向。海向き。
当然今は海は見えない。
昔は松林とかがあったのだろう。





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住吉の岸の姫松人ならば幾世か経しととはましものを 古今和歌集
住吉の岸にある姫松がもし人ならば、どのくらい長い年月を生きて
きたのかと尋ねたいものだ


これも同じような内容。
真冬でも青々とした葉をつける常緑樹の松は長寿の象徴だが、まあ「老松」なら理解できるが、「姫松」が『幾世経る』って、しっくりこないのだが、それはそれでいいとしよう。











姫松駅の近くの住吉高校に「姫松」が残っているらしいです。
もともと5本あって、最近1本が枯れたものの、残り4本は健在と。
姫松駅でなく、そこに訪問するべきでした。





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