すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


比良山(滋賀県)




近江八景の比良暮雪を狙って冬の近江路TOURに行きました。
その前の週に滋賀県に大雪が降っており、またこの日は晴れるとの天気予報があり、絶好の撮影日和ということで、心を弾ませて現地に向かいました。


大津市坂本辺りから比良山を望む

これなんか素晴らしい!



大津市真野町の真野の浜から。
昼過ぎから雲がかかってきました。
上の坂本からの写真に比べて明らかにランク落ちの写真です。



大津市和邇周辺から比良山を望むが、ますます雲がかかってきて、イマイチの写真になりました。

このあと本格的に雪が降ってきたので、「比良撮り」を終わりました。







広重の近江八景「比良暮雪」。未完成とのこと。(Wikipediaより)

これを見ると、麓の町まで全体的に雪が積もっている風景。
今度は雪の降った日に来てみようかな?











ところが、
比良山を詠んだ歌にはあまり冬とか雪の薄暗い雰囲気がありません。

一挙掲載!

@ 楽浪比良山風の海吹けば釣りする海人の袖返る見ゆ 柿本人麻呂
A 我が舟は比良の湊に漕ぎ泊てな沖へな離りさ夜更けにけり 高市黒人(万葉集)
B 比良の山も消えせぬ雪とてや花をも人の尋ねざるらん 西行法師
C なかなかに君に恋ひずは比良の浦の海人ならましを玉藻刈りつつ 柿本人麻呂
D さくら咲く比良の山風吹くまゝに花になりゆく志賀の浦波  九条良経
E さざ波や比良の高嶺の山おろし紅葉を海のものとなしつる  藤原範兼
F あらし吹く比良の高嶺のねわたしにあはれしぐるゝ神無月かな  道因法師
G さそふ比良の山風吹きにけり漕ぎ行く舟のあと見ゆるまで  後鳥羽院宮内卿
H 楽浪比良の大わだ よどむとも 昔の人に またも逢わめやも 万葉集


(注)
@については、大津市和邇南浜に歌碑あり
Hは、大津市南小松の雄松崎湖岸を詠んだ歌



う〜ん、とくに印象の残る歌はありません。










この日は大津市のビジネスホテルに泊まりました。
一人宴会やってます。









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