ことわざで「難波の葦は伊勢の浜荻」は、場所によって植物の名前が違う、難波のアシは伊勢では浜荻というの意味。
個人的には、最近まで「荻」と「萩」を間違っていて、浜に生えている「萩」がなんでアシやねん、て思っていた。
人に言ったら恥をかくところであった。
伊勢の海岸近くにある二見三津(伊勢市二見町三津)は昔から「伊勢の浜荻」が群生していて、それはそれで有名であったらしい。
万葉時代からこの地に来た歌人たちによって「伊勢の浜荻」をモチーフにした歌が詠まれている。 |
神風の 伊勢の浜荻 折り伏せて 旅寝やすらむ 荒き浜辺に |
万葉集 |
ふたみシルバーケア豊寿園の隣に歌碑
あたら夜を伊勢の浜荻をりしきて妹恋しらに見つる月かな |
藤原基俊(千載集) |
いく夜かは月を哀とながめきて浪にをりしく伊勢のはまをぎ |
越前(新古今集) |
旅寝する伊勢の浜荻露ながらむすぶまくらにやどる月影 |
鎌倉右大臣(続古今集) |
う~ん、どうも伊勢の浜荻は「夜」と「月」と「旅」がキーワードになっているようだ。
三重県に旅行に行ったときに二見の三津に行ってみた。

浜荻ならぬイネが群生?していた。

う~ん
伊勢参宮名所図会の「二見三津」のページ |

右手上方に「はま荻」が描かれているが、小さくて見えない。 |
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三津を詠んだ歌
過ぐる春潮のみつより船出して波の花をやさきにたつらむ |
西行 |
夢なれやみつの湊のうき枕波のうつゝにとふ人もなし |
一祢宜尚良(伊勢新名所歌合) |
特に感想なし
万葉集の歌碑について
「ふたみシルバーケア豊寿園そば」と「土地竣工記念碑の隣」
の二つの情報がありましたが、一緒のことでした。つまり、
「ふたみシルバーケア豊寿園そば」で且つ「土地竣工記念碑の隣」
のことでした。
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