すさまじきもの ~歌枕探訪~


三津(三重県伊勢市)





草の名も所によりて変はるなり難波の葦伊勢の浜荻 莬玖波集


ことわざで「難波の葦は伊勢の浜荻」は、場所によって植物の名前が違う、難波のアシは伊勢では浜荻というの意味。

個人的には、最近まで「荻」と「萩」を間違っていて、浜に生えている「萩」がなんでアシやねん、て思っていた。
人に言ったら恥をかくところであった。

伊勢の海岸近くにある二見三津(伊勢市二見町三津)は昔から「伊勢の浜荻」が群生していて、それはそれで有名であったらしい。
万葉時代からこの地に来た歌人たちによって「伊勢の浜荻」をモチーフにした歌が詠まれている。


神風の 伊勢の浜荻 折り伏せて 旅寝やすらむ 荒き浜辺に 万葉集


ふたみシルバーケア豊寿園の隣に歌碑




あたら夜を伊勢の浜荻をりしきて妹恋しらに見つる月かな 藤原基俊(千載集)




いく夜かは月を哀とながめきて浪にをりしく伊勢のはまをぎ 越前(新古今集)




旅寝する伊勢の浜荻露ながらむすぶまくらにやどる月影 鎌倉右大臣(続古今集)



う~ん、どうも伊勢の浜荻は「夜」と「月」と「旅」がキーワードになっているようだ。




三重県に旅行に行ったときに二見の三津に行ってみた。



浜荻ならぬイネが群生?していた。




う~ん


伊勢参宮名所図会の「二見三津」のページ



右手上方に「はま荻」が描かれているが、小さくて見えない。








*********







三津を詠んだ歌



過ぐる春潮のみつより船出して波の花をやさきにたつらむ 西行


夢なれやみつの湊うき枕波のうつゝにとふ人もなし 一祢宜尚良(伊勢新名所歌合)



特に感想なし
















万葉集の歌碑について

「ふたみシルバーケア豊寿園そば」と「土地竣工記念碑の隣」
の二つの情報がありましたが、一緒のことでした。つまり、
「ふたみシルバーケア豊寿園そば」で且つ「土地竣工記念碑の隣」
のことでした。




copyright(C)2012 すさまじきもの ~「歌枕」ゆかりの地☆探訪~ all rights reserved.