すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


池上(いけがみ)(奈良県宇陀市)





池神の力士舞かも白鷺の (ほこ)()ひ持ちて飛び渡るらむ 万葉集


この万葉歌は、江戸時代の国学者の契沖や賀茂真淵でさえ悩ました難解歌らしい。

そんな歌にはあまり立ち入らないことにしよう。

とりあえず伎楽に関係する歌のようだ。白鷺が木の枝を咥えて飛び立つ様が伎楽の「力士舞」みたいだ、云々といった内容か。

ただし初句の「池神」は、地名なのか、神の名前なのか、単に池の畔なのか、よく分からない。

奈良県宇陀市の「榛原池上」は、地名的には立派な候補地である。

また宇陀という古代ロマンを感じる地の利がある。

すぐ近くには八咫烏(やたがらす)神社という、記紀マニアが泣いて喜びそうな伝説の地がある。

しかもなお、この地にある蓮昇禅寺の境内にはこの歌の万葉歌碑があるという。





いやはや、万葉歌碑があるのは大きい。
池神の地は、ここ池上のことだろう。















■現地へ訪問


これが蓮昇禅寺
神社と違って、寺は入りにくい。
墓参りの檀家のようなふりして境内に入った。




入ったすぐのところに池神〜の万葉歌碑を発見




寺の前面の風景













「力士舞」って相撲の力士が舞うような伎楽のこと。
どんなのか興味があります。






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