すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


今木山(鳥取市)





「因幡三山」というのがあり、因幡国庁を囲む、今木山(いまきやま)面影山(おもかげやま)甑山(こしきやま)のことで、整った形の山が並び立つ様子は大和三山を彷彿とさせる。
往古、大和朝廷から因幡国に派遣された国司が、大和三山を模して、同じように国庁を囲む山々から因幡三山を定めて、日々大和国を懐かしんだ・・・、ということではないらしい。
1968年に地元の郷土史家が著書の中で因幡三山を選んだとのこと。
昭和は遠くになりにけり。
今では因幡三山は立派な観光用語となり、この地を訪れる観光客は、その端正な山容を慈しみ、はるか大和三山に思いを馳せる、そんな旅のエッセンスとなっている。






今木山









こんな今木山を詠んだ万葉歌がある。


藤波の 散らまく惜しみ ほととぎす 今木の丘を 鳴きて越ゆなり 万葉集


国府町庁の大伴家持歌碑の傍らに歌碑











甑山ではなく、因幡山を加えたものが因幡三山だと思ってました。






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