すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


今之浦(静岡県磐田市)









「今之浦」は磐田市の中心地に位置するけど、昔はすぐそばまで海があったらしい。
すぐ近くの歌枕も「大之浦」といって、海にちなんだものになっている。
いやはや5キロ以上も海岸線が前進してしまったようだ。


今之浦川から下流方向。
海はまったく見えない。
5キロ以上先で遠州灘に注ぐ。



浪の音も松のあらしも今の浦にきのふの里の名残をぞ聞く 光行(東関紀行)



残る日も入海近く見えてけり此夕暮の今の浦 尭孝法印
(私訳)夕日が海に入ろうとして近くに見える。
夕暮れの今の浦では。


 
と、こんな感じで歌われているのは海に関するものが多い。
それと「今」も掛けられているよう。



そんな今の「今之浦」はこんなかんじ。

今之浦公園。
老人たちが集まって将棋を指していた。


営業マン達が営業用車で昼休み休憩中。


憩いの場となっているようだ。


こんなんもあった。






幕末の歌人は

の名はは昔の面影を穂波に見せて秋風ぞ吹く 石川依平

幕末に至ると海から相当遠くなってしまい、浦という名前も昔のことになったという歌が詠まれている。








ほとんど印象に残らない訪問でした。






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