すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


稲葉山(鳥取市)






立ち別れいなばの山に生ふるまつとしきかば今帰り来む 在原行平(古今和歌集)


国府町庁の集落の中に歌碑
(経緯度 35.474468, 134.271928 )



「因幡(いなば)」と「往なば」、「松」と「待つ」が掛詞。
別れるけど、すぐに帰って来るという内容。



現地案内板
 中納言在原行平(818―893)は平城天皇の孫で、在原業平の兄である。斉衡二年(835)行平は因幡国司に任ぜられ、四年後帰京した。古今和歌集にあるこの歌は小倉百人一首に選ばれ多くの人々に知られている。因幡に次の伝承が残されていた。
 行平が因幡に来る途中、須磨の浦で汐汲みをしていた松風・村雨の姉妹にあい、二人を連れてきた。その行平が帰京するときの姉妹との惜別の歌というのである。
 因幡山には行平の塚という宝篋印塔と、その近くに松風・村雨の墓という塚がある。
 国府文化協会





これが稲葉山





因幡国庁跡から稲葉山を望む







稲葉山関連の歌


も裾野の萩もなびききていなばの山はただ秋の風 慈円

忘れなむまつとな告げそ中々にいなばの山の秋風 藤原定家

都人まつとしきかば言伝てよ独りいなばの嵐に 新千載和歌集


峰や松を使って本歌取としている。












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