すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


伊勢寺(大阪府高槻市)




難波潟みじかき芦のふしの間も逢はでこの世をすぐしてよとや 伊勢(百人一首)


伊勢寺の中門の外に歌碑

百人一首で有名なこの歌は、王朝歌人、伊勢の作。
Wikipediaで伊勢は、
「伊勢 (いせ、872年(貞観14年)頃 - 938年(天慶元年)頃)は平安時代の日本の女性歌人。三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。藤原北家真夏流、伊勢守藤原継蔭の娘。伊勢の御(いせのご)、伊勢の御息所とも呼ばれた。」とある。
この伊勢が晩年に過ごしたのが摂津国古曽部。この地で結んでいた庵を死後に寺として改めたのが現在の伊勢寺らしい。


※伊勢志摩の「伊勢」とは関係がないようだ





北摂方面ゆかりの地巡りの際に行ってきた。


住宅街の中にあった。



山門。
由緒感が出ている。



これが中門。素晴らしい!



中に入るとよく手入れされた庭があった。



これも



本堂



違う角度から本堂


境内の奥の方には

お約束、伊勢ゆかりの「筆塚」があった。


拝観料無料、寺の関係者も見当たらず、また他の観光客もおらず、まさに閑寂とした空間であった。


こんどは桜か紅葉の時期に来てみたい。









伊勢寺に咲く桜を「伊勢桜」というらしい。
他の人のホームページには、境内に「伊勢桜」が植えられており、石碑もあるとのことだが、今回の訪問時には見つけられなかった。

そのかわり「伊勢桜」の漢詩碑があった。





伊勢も桜に因んだ歌を残している。伊勢寺に咲く「伊勢桜」なのかどうか分からないけど。


見る人もなき山里の桜花ほかの散りなむのちぞ咲かまし 伊勢(亭子院の歌合)
















見学中、だれにも会いませんでした。






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