すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


いたち川(横浜市栄区)








今回の訪問地は「いたち川」。

生まれて初めて横浜に行き、レンタカーを借りて、スマホのグーグルマップを頼りに目的地へ向かった。

全く土地勘がなく、また、どこを走っても同じような風景で、交通量、人の数がとにかく多く、目的地に着いてもなかなか駐車する場所が見つからなかった。



雨の中、こんな感じで駐車した。
神奈川県立柏陽高等学校の門の前。
こんな状況だったので、車から下りてダッシュで走った。



いたち川。
雨でかなり増水していた。



いたち川と城山橋。



ここを目的地として選んだのは、この案内板が設置されているため。

この案内板の絵のおじいさんは兼好法師で、兼好法師がこの地にやってきて、「いたち川」を詠んだ歌が掲載されていた。




「相模国いたち河といふところにて、このところの
名を句の(かしら)に据えて、旅の心を」
かに我がちにし日よりりのきてぜだに(ねや)らはざるらん 吉田兼好(兼好法師集)



この歌は折句というもので、句ごとの頭文字をつなぐと「いたちかは」と読める。

意味は、「私が旅に出てからだいぶ日がたったけれど、私の寝室にもさぞかしほこりが積もっているだろうな、風が吹き払ってくれることもないだろうし」(栄区役所、横浜市水道局)。

旅先で郷愁の念を詠ったもので、特段に「いたち川」とは関係がなさそうだが、折句で詠み込んでいるので、まさしく「いたち川」の歌だろう。






「いたち川」(Wikipedia)

これだけ見ても、どの辺りなのか、さっぱり分からない。














兼好法師のほかに、「いたち川」を詠んだ歌を、だれか知りませんか?





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