すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


石畳(いわだたみ)神社(岡山県総社市)







石畳畏き山と知りつつも我れは恋ふるか並にあらなくに 万葉集


歌意は、岩が重なるような畏れ多い山、そんな高貴な女性を並々ではなく恋しているってかんじで、恋の歌になる。


この万葉歌に出てくる「石畳(いわだたみ)」に関連する場所として、岡山県総社市に鎮座する石畳神社が比定されている。

たしかに石畳神社のご神体は岩が重なるような断崖絶壁の磐座であり、まさに畏れ多い山と言える。

当神社は、岡山を代表する河川である高梁川に面しており、現地の案内板には「高梁川は古代の人々にとって、水運と灌漑の両面において極めて大切なものであったに違いなく、その高梁川は暴れ川で洪水による被害が多く川の氾濫を鎮めるために祭祀されたのではないかと思われる。」と解説されていた。




恋の万葉歌ゆかりの地と思って現地訪問したところ、高梁川の安全祈願の社だったということ。








【現地訪問】

石畳神社 ・・・ 岡山県総社市秦3995

社頭の石段



拝殿



扁額



石畳神社から見た高梁川



この道を上っていくと、ご神体がある



川に面して石畳神社とそのご神体がある
(GoogleEarth)


今回、ご神体の撮影を逃したので、Googleストリートビューを埋め込んだ。
ご神体の岩塊は川にせり出しているが、なんと道路がご神体をトンネルで貫通している。












この万葉歌の関連地名として、青森県の「恐山」を推す
意見もありますが、それは違うだろうと思います。






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