すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


石倉(いわくら)(岡山県井原市)







「石倉(いわくら)」という、なんとも吉兆めいた地名なので、大嘗会和歌に何回も詠まれている。




後三条院治暦四年一一月 主基方 備中国 石くら山
常盤なる石くら山の今よりはおほくの年をつまんとすらん 藤原経衡(大嘗会和歌集)
(1068年)





貞応元年 主基 御屏風歌 いはくら山
足引の岩倉山の日かげ草 かざすや神のみことなるらん 藤原頼資(新勅撰和歌集)
(1222年)





石倉のむら 備中正安大嘗会 
歌ふらし世をおさまれと岩倉の 村の諸人もろ声にして 藤原隆教(夫木和歌抄)
(後二条天皇 1301年(正安3年))










【現地訪問】




道路の案内板には備中神楽のイラストがあった



岩倉山神社
岡山県井原市岩倉町463



史跡としての説明文等はなく、まさに地元の鎮守社であった




随神門の矢大臣と左大臣



アップで撮影、左大臣



矢大臣



石段を上ったところにある社殿



社殿の内部を撮影した
「岩倉山」の額と備中神楽の面があった
地元の人はここで備中神楽を舞うのかな







とにかく石倉(いわくら)は、古代の、神が鎮座する場所の「磐座(いわくら)」に通じるので、なんとも目出度い地名であったようだ











この辺りは大嘗会和歌の歌枕が集中しています






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