すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


岩村(岐阜県恵那市)








思いきや都を余所(よそ)にはなれ来て遠山(とほやま)野辺(のべ)に雪消えんとは 鴨長明




下鴨神社の禰宜の次男として生まれ、随筆「方丈記」の作者である鴨長明の墓がなぜか東濃の地、岩村に存在する。






「伝鴨長明塚」



史跡として整備されている




現地の案内板を転記する
伝鴨長明塚

『方丈記』の作者鴨長明(1155?1216)は、下鴨神社(京都市)の祢宜(ねぎ)の次男に生まれ、和歌や管弦の道を極めました。五十歳のとき、宮司に推挙されましたが実現せず、失意のうちに出家し、方丈(一丈約三メートル四方)の庵をむすんで隠遁生活に入りました。

 口伝によれば、衆人の前で秘曲を披露して鎌倉を追われた長明は、遠山景廉(かげかど)の好意で岩村の両家(現在の領家)に逃れ、半年を過ごした後、病を得て入寂したといい、「思いきや都を余所にはなれ来て遠山野辺に雪消えんとは」という辞世の歌が伝わっています。

 この地には、後に岩村藩の家老丹羽瀬清左衛門が石碑を建てています。また、長明作という木像があり、昔から夜泣きの子どもに添い寝させると丈夫になるとされ、お礼に小さなちゃんちゃんこを奉納する習慣が明治時代まで続けられていました。

恵那市教育委員会




ふ〜ん、そうだったのか
















さて、岩村は八百年の歴史を持つ三万石の城下町で、戦国時代の「女城主おつやの方」の悲哀の物語が伝わっている。

現地に到着したのが早朝7時前だったので、城下町は静まりかえっていたが、延々と続く歴史的な商家の街並み風景は圧巻で、たぶん、岐阜県東部の観光地としてはそれなりの地位を保っているものと察せられた。





これが商家の街並み
重要伝統的建造物群保存地区に登録



これも



升形 (敵の攻撃があったときに見通しを効かなくさせる)



枡形のところに高札があった





(AMAZONより)

なんと、2018年前半のNHK朝ドラ「半分青い」の主人公の実家は、この岩村の商店街に設定されている
実際のところ、「半分青い」の内容はイマイチで、私の中では「ちむどんどん」(2022年前半)と並んでワースト作品となっている(余談)




明知鉄道「岩村駅」



千鳥式のホーム



「女城主の里」の看板



城のモニュメントの前に自動販売機、なんか残念



駅舎内に地酒の紹介コーナーがあった



駅前の「岩村散策絵図」の案内板



「岩村の三偉人」
 佐藤一斎
 下田歌子
 三好 学
特に下田歌子は明治時代の女子教育の先覚者であり、まさに朝ドラのヒロインの資格者だと思う







佐藤一斎の格言の石碑があった



已むを得ざるに(せま)りて、(しか)る後に(これ)(そと)に発する者は花なり 佐藤一斎(言志四録)


岩村駅前




清忙は養を成す
過閑は養に非ず
佐藤一斎(言志四録)


岩村駅前













「女城主」で有名ですが、
大河ドラマの「おんな城主 直虎」とは別ものです。





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