すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


鏡石(京都市北区)






都名所図会ネタ


「鏡石」 (国際日本文化研究センター)

本文は、
「鏡石は金閣寺の北、紙屋川のうへにあり。石面水晶のごとく影をうつすをもって名とせり。」

挿図のように、石の表面が水晶鏡のようになっているのなら、ぜひ見てみたいもんだと、出町柳駅前でレンタサイクルを借りて、見に行ってきた。



【鏡石】 経緯度 ・・・ 35.046027, 135.733515





まあ、こんなものだろう。
まさか本当に水晶鏡のような石が現在まで残っているような期待感は持っていなかったため、あまりショックもなかった。





少し離れたところから鏡石を見る。
ふつうの景色である。
こんな様子なので、現地に説明板もなかった。



ただし町名は「衣笠鏡石町」




こんな鏡石を詠んだ歌


(詞書)紙屋川

うば玉の 我が黒髪や かはるらん の影に 降れる白雪 紀貫之(古今和歌集)


白髪が増えてきたのか雪が降っているのか、鏡に映る自分の姿を見て嘆息している様子を詠んだ歌であるが、じつは「髪や かは」で近くを流れる紙屋川を詠み込んでいる。











ちなみに【紙屋川】はこんな感じ

北野天満宮の北西あたり
右手は御土居














ながらかな坂道をレンタサイクルで上っていくのは大変でした。






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