すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


鏡瀬(かがみのせ)(岡山県高梁市)





鏡瀬は現在の高梁市成羽町佐々木あたりのこと(備中国名勝考)。
鏡瀬の地名の由来は、屈曲して流れる成羽川の川面が鏡のように光っていたからだろうか。




鏡瀬は大嘗会で詠まれている。


限りなき豊のあかりにいとどしく 鏡の瀬さへかげをますかな 藤原家衡(大嘗会和歌集)
限りもなくきらびやかな豊のあかりの祝宴によって、ますます激しくここの
鏡の瀬さえ光彩を加えることよ。(おかやまの和歌/岡山県郷土文化財団)

「豊のあかり」とは宮中の大嘗会の翌日、豊楽殿で行われる宴会のこと。


とにかく鏡瀬は、天皇即位の祝宴で詠まれるほどの縁起の良い場所だった。







■現地訪問


成羽町佐々木を流れる成羽川の様子



上流にダムができたので水量が減ったのか、鏡のようではなかった。



中世に成羽川の難所が開削され舟運が行わていたらしい。













夕日とかが映ったら鏡のようになるかも






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