すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


香具波志神社(大阪市西淀川区)






かこはしや 此花いもみせぬ かもやこの花 孝徳天皇



「香具波志」と書いて「かぐわし」と読むのだが、「香しい」に通じるという。

そんな名前の神社が西淀川区加島に鎮座する。

尼崎市役所のホームページ、「尼崎の歴史」によると、
『社伝では959年(天徳3)稲荷大神の食稲魂(うかのみたま)神と保食(うけもち)神を祭ったのを創祀とし、社名は孝徳天皇の御製「かこはしや此花いもみせぬかもやこの花」に由来するとあるが、歌の典拠は判明しない。』
とある。

孝徳天皇が有馬温泉に行く途中、香しい花がこの辺りに咲いていたらしく、思わず歌を口ずさんだもの。

通説では、「この花」とは花橘(はなたちばな)という柑橘系の植物だという。古事記の歌謡には「我が行く道の ()ぐはし 波那多知婆那(はなたちばな)とある。日本に自生していたようだ。








■ 香具波志神社 (西淀川区加島4-2-20)






















柑橘系の植物が生えていたら記念に写真を撮ろうと
思っていましたが、すっかり忘れました。






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