すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


甲斐の黒駒(かいのくろこま)(山梨県笛吹市)







ぬばたまの甲斐の黒駒鞍着せば命死なまし甲斐の黒駒 日本書紀



聖徳太子の黒駒伝説。

甲斐国から献上された良馬の中から、四本の足だけが白い甲斐の黒駒を見出し、特別に飼育した。

聖徳太子が乗馬すると、天高く飛び上がり、富士山の頂上を巡って信濃国へ着いた。そして三日で都に帰ってきたという。

聖徳太子が死んだ日から甲斐の黒駒は飼葉を食べなくなり、最後は太子の墓に行って死んだ。

古来さまざまな甲斐の黒駒伝説があるようだ。





山梨県笛吹市の御坂町に甲斐の黒馬ゆかりの地がある。


御坂は、古代の官道の甲斐路が通ってしたと推定されている。
また古代甲斐国の国府の所在地として比定されている。




リニアモーターカーの通過点でもある。
但し、軌道上に防音?防風?のカバーが設置されていて、ここではリニアモーターカーの走行姿は見えない。




地名は上黒駒




駒留(こまどめ)という地名も大いに関連性がありそうだ




下黒駒もあった




フルーツ直売店が並んでいた




ドライブインも黒駒










時は下って戦国時代、
細川幽斎は小田原攻めの帰路に甲斐路を通った。


甲斐の国河口といふ所にとまりて、暁ふかく御坂を
こえて甲府につく、その道に黒駒と云所あり、

ときのとき出へきさいをまつ一首 あへてふるまふかいの黒駒 細川幽斎(東国陣道記)


















甲斐叢記(甲斐名所図会)  「黒駒里」

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古代大和政権と甲斐国との関係とか、興味深いです。






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