すさまじきもの ~歌枕探訪~


加古川(兵庫県加古川市)




兵庫県加古川市は東播磨の中核都市である。古代は播磨の国の賀古駅 (かこのうまや) の地であった。
北から南へ流れているのが「加古川」で兵庫県下最大の河川。古代、河口付近では流れが幾筋にも分かれて三角州や中州を形成していたのだろう。


そのような、加古川の河口付近の中州を島に見立てて詠んだ万葉歌が残っている。


稲日野も 行き過ぎかてに思へれば 心恋しき加古の島見ゆ 柿本人麻呂(万葉集)


多分この歌は加古川の沖をゆく船から陸側を見て詠んだのだろう。






加古川に行ったときに、河口付近を回ってきた。


これが加古川の河口。
埋め立てられて、工業団地が広がっている。



川の中州。
柿本人麻呂はこんな中州を見たのだろうか。



県道718号線の相生橋









その他、加古川を詠んだと思われる歌


明日よりはいなむの川の出でて去なば留まれる我れは恋ひつつやあらむ 万葉集


稲美中央公園万葉の森に歌碑

「いなむの川」は今の加古川のことらしい。










昔、加古川で営業の仕事をしてました。
当時もさびれてましたが、現在はもっとさびれてました。





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