すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


神山(京都市北区)






上賀茂神社の案内板を接写



黄色の線で囲っているのが上賀茂神社、その上の赤で囲っているのが神山。神山は上賀茂神社のご神体である。




これも案内板より。鳥居の背後に見えるのが神山。

見事なお椀型の、形の整った山容である。まさに神が降臨した神奈備(かんなび)山として相応しい存在感がある。




ただし、実際に撮った写真はコレ。背後に神山は見えない。神山の標高は301メートルとのこと。




ちなみに上賀茂神社にある立砂は、神山をモチーフにしたものらしい。






こんな神山を詠んだ歌


神山の麓になれし葵草 ひきわかれても年ぞへにける 式子内親王(千載和歌集)
神山の麓で馴れ親しんだ葵草よ。別れ別れになってからもう随分、
年月が経ったことでしたね。(京畿の歌枕を訪ねて/大木理恵子)
 

※ 「葵草」は賀茂社の祭りに用いられる草



榊葉も取りにゆくべきかみやまの道は雪にやうづもれぬらむ 曽禰好忠(古今六帖)

※ 「榊葉」も神事に供える枝葉














実は、もともとこのページは下のような内容でした。

全く勘違いしていました。


歌枕の「神山」は、『歌枕歌ことば辞典』(笠間書院)によると、「上賀茂神社の北にある山」との説明であった。

このため予めGoogleMapで確認したところ、上賀茂神社の北にはゴルフ場が広がり、その北側には京都産業大学があった。
上賀茂神社に関連する、その名も「神山」という神域をゴルフ場に開発するなんて、神をも恐れない行為だなと思っていた。

ところが、深泥池から上賀茂神社に向かって歩いていたところ、途中に藤木社という小祠があって、そこに掲げられていた地図で「神山」を発見!


巨木のあるところが藤木社。上賀茂神社の場外末社。




藤木社にあった案内地図。
北と南が反対で、ちょうど藤木社からまっすぐ北にある山。






藤木社から北を望む。
この道の向こうにあるのが「神山」ということ。



マークの場所が神山





たまたま藤木社に地図があったので「神山」を発見?できましたが、
地図と巡り会っていなかったら、どのような展開になっていたことか。



たぶん、ゴルフ場か京産大の学舎の写真を載せていたことでしょう










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