すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


神島(和歌山県田辺市)






和歌山が生んだ天才、南方熊楠の伝記。
とにかく熊楠はびっくりするくらいの天才であった。
熊楠については「南方熊楠記念館」や「南方熊楠顕彰館」のホームページに詳述されているのでご参照願いたし。



「南方熊楠記念館」ホームページ(リンク)




「南方熊楠顕彰館」ホームページ(リンク)



ロンドンから戻ってきた南方熊楠は紀伊田辺に定住し、今で言うナショナルトラスト運動を行なった。その中で田辺湾に浮かぶ神島の貴重な森林を伐採から守るべく、保存運動を強力に展開した。
神島は太古から神が宿る島として保護されてきたので、独特で多種多様な生態環境が残されており、生物学的に貴重なものであった。

昭和天皇は自身が生物学の権威であったことから、在野の研究者でありながらイギリスの科学誌「Nature」に度々投稿していた熊楠を知っていたようだ。
昭和4年、昭和天皇は南紀行幸の際に、神島に上陸され、熊楠から植生について説明を受けている。
熊楠からはキャラメル箱に入れた粘菌の標本が献上されたという。
同じ生物学の科学者として通じ合うものがあったようだ。



雨にけふる 神島を見て 紀伊の国の 生みし 南方熊楠を思う 昭和天皇


一枝も心してふけ沖津風 わが大君のめでましし森ぞ 南方熊楠











神島は現在も生態系保護のため上陸が認められていない。
遠くから遠望することにした。





神島の南西にある「鳥ノ巣泥岩岩脈」という観光ポイントから撮影。






神島の東にある東急ハーベストから撮影。
写真の真ん中、少し右の島。



これなんか素晴らしい写真が撮れたものだと思う。








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昔から、紀伊田辺の磯間という海岸は、遠く神島を遥拝する場所であったらしく、海辺に磯間神社が鎮座している。(「磯間」の頁を参照)
その磯間の近くに和歌山県立神島高等学校がある。
さぞかし歴史の古い高校かと思ったが、2006年に田辺商業高校から校名が変わったとのこと。
先日和歌山市内のファミリーマートで神島高校の「めはり風おむすび」が発売されていたので買ってみた。近畿エリア代表となっている。とても美味しかった。


定番商品として売ってほしい











和歌山市の酒造「世界一統」は熊楠の父が創業しました。







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