すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


河原院跡(京都市下京区)




「河原院」について、箇条書きに説明しよう

・河原院は源融の邸宅であった
・陸奥国塩釜神社の風景を模した庭を作り、
・難波江から海水を運んできて、塩焼きをして風流を楽しんだ
・その後、数度の火災があって廃墟となった
・源融は光源氏のモデルとも言われる人物で、
・光源氏が夕顔と一夜を過した「なにがしの院」は河原院だとされている

ほぼこの回答で80点は取れそう。




 現在の河原院跡
 
 庭園にあった森のエノキの木が一本だけ残っているらしい。

 
 
 「此付近 源融河原院址」の石碑


 
 周りの風景、この辺り一帯が庭園であったとか


 
 裏側(東側)はすぐに鴨川が流れている。
 長い年月を経て鴨川の流路が変わったらしい(西に移動してきた)



 今となっては、何が何だか分からないが、
 そんな河原院を詠んだ歌


塩竃にいつかは来にけむ朝なぎに釣りする舟はここに寄らなむ 在原業平(伊勢物語)


君まさで煙絶えにし塩竈の浦さびしくも見え渡るかな 紀貫之



(詞書)「河原院にて、荒れたる宿に秋来るといふ心を、人々詠み侍りけるに」
八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり 恵慶法師(百人一首)
つる草が何重にも重なって生い茂っている荒れ寂れた家。訪れる人は誰もいないが、
それでも秋はやってくるのだなあ。(小倉山荘ホームページより) 










あと今昔物語集とかのエピソードを書きたいと思っていたが、まあこんな感じで終わりにしよう。












以前からとても気になっていた場所なので、
訪問できてとりあえずホッとしてます。






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