すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
切目(和歌山県印南町)
平治の乱は、都に平清盛が不在のタイミングで反信西派が起こしたクーデター。当時平清盛らは熊野詣に出かけており、この切目の地でクーデターの知らせを受ける。 このまま熊野詣を続けるべきかどうか評議するが、息子の平重盛がすぐに引き返すことを主張、急遽、都に戻った平清盛は戦勝した。 この平治の乱は平家隆盛のきっかけとなった出来事である。 都に引き返すに際し、切目王子(神社)の境内にあったナギの木の葉を袖に付けたとの伝説があり、江戸時代に徳川頼宣がナギの木を再度植えたとのこと。今回、切目王子(神社)を訪問した際に探してみたが見つからなかった。 *神社自体が鬱蒼とした林の中にあり、どの木がナギの木なのか素人にはわかりません。 |
切目王子(切目神社)
切目山行き返り道の朝霞ほのかにだにや妹に逢はざらむ | 万葉集 |
見わたせばきりべの山もかすみつつあきつの里も春めきにけり | 平忠盛 |
※万葉集の方は、「いつも往復する切目山の道には朝霞がかか っているが、あの霞のようにでも妻の姿に出会えないものか」 ※平忠盛は清盛の父 ※「あきつの里」は今の紀伊田辺近辺 |
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太平記にも切目は登場する。 元弘の乱で、護良親王は切目王子で熊野権現 からの夢の告知を受けて、奈良の十津川へ落ち のびた(太平記巻五) |
切目川、護良親王はこの川沿いに
上流の奈良県十津川へ向かった
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切目は海釣りのメッカ
小さな漁港
切目崎。
向こうに霞んで見えるのが白浜半島
JR切目駅
歴史の節目節目のターニングポイントに出てくる
切目だが、今は本当に地味な場所になっていた。
釣りによく行きます
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