すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


木曽路(長野県木曽町)





木曽路と言えば藤村の
木曽路はすべて山の中である 島崎藤村(夜明け前)
が真っ先に思い浮かぶが、これは「馬籠宿」(岐阜県)のページで紹介しよう。









今回、源平合戦の一方の主役である木曽義仲のゆかりの地を訪ねてみた。


道の駅 日義木曽駒高原にあった、義仲と巴御前の顔出しパネル(顔ハメ板)
(長野県木曽郡木曽町日義4730?3)




木曽町日義(ひよし)の「義仲館」の中庭に義仲と巴御前の銅像。
地名の日義は、朝将軍木曽仲から因んでいる。
(長野県木曽郡木曽町日義290?1)




義仲館にあったポスター




義仲館の入り口



徳音寺、義仲の菩提寺
(長野県木曽郡木曽町日義百島124)




これが巴淵(ともえぶち)
義仲と巴御前が幼い頃に水浴して遊んだ場所とも言われている。




巴淵、もう一枚。奥に見えるのがJRの鉄橋。




巴淵碑。右の部分に許六の句が彫られている。(後述)




巴淵は史跡として整備されている。




ここは謡曲「巴」の謡跡である。




そして巴淵のすぐ上にある山が山吹山。
義仲のもう一人の愛妾の山吹御前に因んだもの。




山吹山の遠景

山吹もいでて田植えかな 許六


巴淵にある石碑の右の部分に刻印














木曽路を詠んだ歌を集めてみた


出づる嶺入る山の端の近ければ 木曽路は月の影ぞみじかき 鴨長明


とくさ刈る木曽あさ衣袖ぬれて みがかぬ露も玉とちりけり 寂蓮(新勅撰和歌集)


おもひたつ木曽麻衣あさくのみ 染めてやむべき袖のいろかは 兼好法師


かざこしの峰こえ渡る秋の夜は いそぎうつなり木曽麻衣 覚延法師


旅 なめてしるくるしきものと旅衣きそ道中の軒の玉味噌 大田南畝


送られつ をくりつはては 木曽の秋 松尾芭蕉



やさしくもあやめさきけり木曽の山 正岡子規(かけはしの記)


折からの木曽の旅路を五月雨 正岡子規(かけはしの記)


信濃なる木曽の旅路を人問はゞたゞ白雲のたつとこたへよ 正岡子規(かけはしの記)




木曽は麻織物の産地。麻衣(あさぎぬ)は木曽の歌によく詠み込まれている。













義仲には葵御前という愛妾もいたような






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