すさまじきもの 〜歌枕探訪〜


木留(熊本市北区)







西南戦争の激戦地、吉次峠。
政府軍は吉次峠を越えて熊本城へ迫ろうとした。
薩摩軍は吉次峠の東麓の木留に本営を置き、激しく抵抗した。



2019年の夏、夏目漱石ゆかりの小天温泉から出発し、政府軍と同じように
木次峠を越えるルートをレンタカーで走った。


激戦地、木次峠の当時の様子
木次公園の駐車場の案内板に写真があった。
険しい地形は天然の要害となり政府軍の行く手を阻み、「地獄峠」として恐れられたらしい。



多分、上の写真と同じところではないかな。
現在の様子。



峠から木留方面を撮影。
薩摩軍が陣取っていた。




山県有朋がこの木留で歌を詠んでいる。


木留山 しらむ砦の すてかがり かすみと見しは 桜なりけり 山県有朋


よく分からないが、山県有朋が木留までやってきたのは、薩摩軍が敗走したのちのことだろう。
早朝の木留山に霞かなと思ったら実は桜であったという意味。
中世の頃から桜の花を、かすみ、雪、白雲などと間違えたという内容の歌が無数にあり、山県有朋も同じ手法をとったのだろう。













<山県有朋の歌碑があるという情報があり向かったところ、結局たどり着かなかった件>




スマホのグーグルマップで確認した。
     


グーグルマップのクチコミに「吉次園駐車場から200メートル下がった右側です」との情報あり。
     


さらに個人のホームページで「吉次峠から植木方面に下り少し入ったところに山県有朋歌碑という看板があります」との情報
     


結局、ぐるぐると探し回り、どこかの企業の敷地に入ったりして探したが見つからなかった。














田原坂方面から木留方面を撮影。
高い山が三ノ岳、右の丘が半高山。その間が激戦の吉次峠。


















若い頃であれば執念深く歌碑を探していたと思いますが、
歳をとってきて、諦めが早くなりました。






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