すさまじきもの 〜歌枕★探訪〜 |
小督塚(京都市右京区)
● こういったエピソード系の史跡巡りが大好きです。 えっと、小督とは、と平家物語を読み直してみたが、なんか話がややこしくて、まとめられないと思っていたところ、写真の「謡曲『小督』の旧跡」の説明の文章が上手くまとめられているので転記する。
小督局は最初に右少将藤原隆房という恋人がいて、そのあとに高倉帝の想い人になったのだが、この右少将藤原隆房は平清盛の娘婿で、また高倉帝も清盛の娘の徳子が中宮となっており、いわば小督は清盛にとっては娘婿ふたりをたぶらかしている悪い女になる。このため清盛は激怒した。 危険を察した小督は自ら宮中を去っていったという。 そんな小督ゆかりの地、嵯峨野の地に行ってきた。 ![]() ピンクの建物の手前の石橋。これが「琴聴橋」。 仲国が琴の音を聴いたところらしい。 ![]() 琴聴橋の接写! 後ろの建物は車折神社の頓宮(仮の宮)であり、本社は別のところにある。小督とは関係がないようだ。 平家物語の場面(巻六 小督の事)
大堰川のほとりに「小督塚」があった。 ![]() ![]() ![]() こんなかんじの場所。 ![]() となりの建物。 看板には「京料理 小督庵」(左)、「嵐山 想夫恋」とあって、まさに小督づくし、ここに極まっていた。 「想夫恋」とは、仲国が訪ねたときに、小督が弾いていた曲目。
また謡曲「小督」では、
とっても ![]() そのすぐ近くに「小督庵」の石碑があった。 ![]() なんやろか? ![]() ちょうど嵐山名物の人力車が通ったので、「小督庵」石碑とのコラボショット。 このエピソードは平家物語の中で、清盛の横暴さを強調するために、付け加えられたものとも言われている。 こんな歌が残っている。 |
一筋に雲ゐを恋ふる琴の音に ひかれて来にけん望月の駒 | 出所不明 |
渡月橋のそばに「琴きき橋跡」の石碑があり、よこ面に上記の歌が記されている。 |
【悲報】 上記で、小督尽くし極まると紹介した「京料理 小督庵」の建物が、2016年10月に訪問すると、おしゃれなカフェに改装されていた。 ![]() 店名は「ARABICA Kyoto Arashiyama」で、カフェラテが美味しいらしい。 |